隣接面のSRPテクニック

今週末は、東京でSRPセミナーを行います。

セミナーでは、臼歯部隣接面のSRPテクニックの

実習に時間をかけています。

隣接面の接触点直下と隅角部では、

ストロークの方向を意識して使い分けると

確実に歯石が除去しやすくなります。

セミナーでは、ストロークの方向の使い分けもお伝えしています。

隣接面接触点直下の歯石除去

歯肉縁下の歯石除去では、隣接面接触点直下の施術が難しいと思います。

 

隅角部と接触点直下では、意識してストロークの方向を

使い分けすることが必要です。

さらには、スケーラーの先端向きの方向を考えながら施術することで、

より側方圧がかかりやすい条件を整えることができます。

 

SRPセミナーでは、基本テクニックを確認しながら、

より確実に歯石除去ができるテクニックをお伝えしています。

SRPでの角度設定

 

SRP時に歯石を確実に除去するためには、

エッジと歯面との角度を正しく設定することが不可欠です。

角度設定の視覚的指標となるのは第1シャンクです。

 

グレーシ―キュレットタイプスケーラーでは、

第1シャンクを施術している歯面と平行にすると、

正しい角度設定ができます。

 

SRP時には、第1シャンクの位置を確認しながら施術することになります。

 

SRPセミナーでは、第1シャンクの正しい設定を

実習で繰り返しお伝えしています。

 

 

SRPでのエッジの当て方

歯石を確実に除去するためには、

スケーラーのエッジを歯面に正しく当てることが不可欠です。

エッジが歯面に上手く当たっていなければ、

スケーラーを動かしても歯石を除去することは難しいでしょう。

 

標準型のスケーラーであれば、刃部の先端側1/3を歯面に当てることになります。

歯肉縁下ではエッジが当たっていることを直視することはできませんが、

エッジの当たり方を感覚的に確認しながらスケーラーを操作します。

歯石探知用エキスプローラー

歯肉縁下歯石を取り残しなく、確実に除去するためには、

エキスプローリングが重要です。

エキスプローリングの重要性は、勉強会で先輩DHから学びました。

当時、私は基本セットの中に入っていた

齲蝕探知用のエキスプローラーで縁下歯石を探知していました。

「歯石の探知は専用のエキスプローラーを使わないとできないよ。」

という指摘を受け、先輩DHお薦めの3Aエキスプローラーに変更しました。

初めて口腔内で使用した時は、細部の触感の違いにかなり驚きました。

歯石探知では、まずは適切なインスツルメントの選択が不可欠

であることを実感しました。

歯根解剖

縁下歯石を確実に除去するためには、歯根解剖の知識が不可欠です。

例えば、上顎第1小臼歯の近心面には残石がよくみられます。

歯根が近遠心的に圧平されているため、

頬側、口蓋側からしっかりストロークを進めないと

歯根の中央部にまでエッジが届かないこと、

さらに、近心面の中央部には深い縦溝がみられ、

くぼんだ根面を意識しないとエッジが当たらない

ということが起こります。

歯根解剖の知識があれば、

隣接面の接触点直下までしっかりエッジを届かせること、

くぼんだ根面にエッジをフィットさせることも

できるようになります。

歯根解剖の知識として、

下顎側切歯、上顎第1小臼歯、上下顎第1大臼歯の特徴を

頭に入れておくとSRPが行いやすくなると思います。