指導で困ったときの対応

 

プラークコントロールが良好でない患者様に指導をしようとすると、

「自分ではしっかり歯磨きしているつもりです。」と切り返されてしまって、

どのように指導を進めていけばよいのか困ってしまう、

という相談を受けることがあります。

 

歯周病が進行している患者様や、齲蝕が多発している患者様であれば、

衛生士としては引き下がれません。

 

そのような場合、私は術者磨きをすることで、

ご自身のブラッシングでは不十分であることを認識していただくようにしています。

プラークが付着している部位は、しっかり歯ブラシを当てて、

プラークが落ちるまでブラッシングを行います。

「自分では、そこまで歯ブラシが届いていませんね。」

「そんなに丁寧には磨いていないです。」

と、多くの患者様がブラッシングが不十分であることを自覚されます。

 

その際に気をつけていることは、

できていることやよいことについては、しっかり評価をして、支持するということです。

プラークコントロールが比較的良好な部位の術者磨きをしながら、

「この辺りは歯ブラシがよく当たっています。

 私が歯磨きをするのと、ご自身で歯磨きをするのとは、同じような感覚ですよね。

 ここは○○さんが得意なところで、頑張って歯磨きをされている成果が出ていますよ。」

と、できていることに対しては、言葉に出してしっかり評価するようにしています。

 

このように、患者様が「頑張っている」という気持ちを受け止めて、

術者磨きを効果的に取り入れながら指導を進めると、

ブラッシングの見直しの必要性を受け入れていただきやすくなると思います。

 

 

 

 

 

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